【実戦で使えるロジカルシンキング(論理的思考法)】ビジネス成果に繋がる活かし方

column
2024/10/07

<頑張って提案を行ったが、相手に上手く伝わらなかった>
<理由は?結論は?何が言いたいの?とクライアントや上司からよく聞かれてしまう>
資料作成代行を請け負っている弊社にはこのようなお悩みが数多く寄せられます。

そこで今回はこのようなお悩みを解決する鍵となる「ロジカルシンキング(論理的思考法)」をご紹介。「ロジカルシンキングは社会人にとって重要なスキルである」と多くのビジネス書やネットの記事で紹介されているため、単語を聞いたことがある方は多いと思いますが、「ロジカルシンキングとは何なのか」「ロジカルシンキングはどう実務で活かすことができるのか」について自信を持って説明できる方は少ないのではないでしょうか。

この記事では
実戦で使えるロジカルシンキング(論理的思考法)について詳しくご紹介します。
ロジカルシンキングの定義だけでなく、身につけるメリットや実戦で活かすためのコツも取り上げていますので、ぜひご覧ください。

01. ロジカルシンキングとは

突然ですが、「君明日から会社に来なくていいよ」といきなり上司から言われたら、「どうして?」と理由が知りたくなりますよね。なんらかの主張があると、言われた側は理由が知りたくなるものです。
上の例は極端ですが、ビジネスの現場でも似たような状況が起こりえます。

「このサービスをぜひ使ってください」「この施策を採用してください」そういう想いでパワーポイントやワードを使って資料を作った経験はありませんか。提案を受けた側は上と同じように「どうして?」と理由が知りたくなります。

相手がサービスや施策を採用するためには、
「理由=根拠」が納得できるもので、それを支える「証拠=事実」があることがとても重要です。
このように主張に対して筋を通す考え方がまさにロジカルシンキング(論理的思考法)です。

ロジカルシンキングにはいくつかの手法・フレームワークがありますが、ここでは代表的なピラミッドストラクチャーをご紹介します。

ピラミッドストラクチャー

ロジカルシンキングには「主張・メッセージを出す」・「考えを整理する」・「考えを組み立てる」という一連の流れが必要になるため、頭の中だけで考えたり、紙に適当に書き出すのでは、ロジカルシンキングを行うことはできません。

そこで、考えの構成を一目で分かるよう、図式化するフレームワークとして使われるのがピラミッドストラクチャーです。結論・主張とその根拠を文字通りピラミッド型に配置することで、論理的な関係が可視化できるため、全体の整合性を確認もしやすく、資料に落とし込むのも楽になります。

02. ロジカルシンキングのメリット

説得力のある提案やプレゼンを行うことができる

「根拠に基づいたこのような理由があるため、ぜひこの案をご検討ください」と論理立てた提案をすることで説得力が増し、相手の承諾を得やすくなります。ビジネスにおいて重要なスキルとして紹介されることが多いのはこのためです。世の中には感情に訴える提案やメリットだけをひたすら紹介する提案が溢れているので、その中で筋が通った提案はそれだけで一目おいてもらうチャンスとなります。

コニュニケーション能力が向上する

提案を行う際にロジカルシンキングを実戦するということは「相手が採用するべき理由を考える」ということなので、自然と相手の立場に立つことにつながります。かかわる人たちの立場を考えて仕事を進められるようになると、信頼感の獲得にもつながり、円滑なコミュニケーションが可能になります。

問題解決能力が身に付く

ロジカルシンキングは因果関係を正しく整理する思考方法であるため、「問題の原因はなんのか」「どのような対策が有効であるか」を考える能力を身につけることに繋がります。

03. ロジカルシンキングを実戦に活かすためのコツ

ビジネス文章やプレゼン資料などのアウトプットでは、「どうやったら読み手に関心を持ってもらえるか」「どうやったら読み手に納得してもらえるか」を考えることが不可欠ですが、「このサービスをぜひ使ってください」「この施策を採用してください」という想いが強いあまりメリットを伝えるだけの資料になってしまうなど、自分の言いたいことを詰め込んだ資料を目にする機会は少なくありません。

これまで「なぜか提案が通らない」「相手が興味を示してくれない」「何が言いたいの?と言われてしまう」というような経験がある方は是非以下のポイントを意識してロジカルシンキングに基づいて資料を作成してみてください。

【ロジカルシンキングに基づいてビジネス文章を書くためのコツ】
相手の疑問や興味に沿って主張を組み立てる

複数の根拠を持って説明する
主張と根拠は本当に因果関係となっているか確認する
根拠に漏れや重複がないか確認する
主張に曖昧な言葉を使わない

以下でひとつひとつ解説していきます。

相手の疑問や興味に沿って主張を組み立てる

どれだけロジカルシンキングに基づいて説明をしても、論点が相手とズレている場合は、内容に興味を持ってもらうことは出来ません。
相手の立場に立って、相手が結論を求めている論点は何かを見極めることが重要となります。

相手を分析するための方法はビジネス書やサイトで様々紹介されていますが、ビジネスシーンでの問題解決に幅広く活用できるものとして、「相手の考えている望ましい状況」、「現状と望ましい状況のギャップ」を整理する方法がおすすめです。整理するためにも、前提として相手とのコミュニケーションはとても重要です。ロジカルシンキングを行う前に、常日頃相手の関心や疑問に意識を向けるように努めることで大きく変わります。

主張は複数の根拠を持って説明する

ビジネスでは不確定な要素も多いため、1つの根拠で主張を述べる形ではロジックとは言えず、説得力も出ません。
ピラミッドストラクチャーを作る際には必ず根拠部分を複数にして、1対1のピラミッドにならないように心がけることが重要です。

主張と根拠は本当に因果関係となっているか確認する

前述したように、ピラミッドストラクチャーは結論と根拠の関係をピラミッド状に図式化したものになるので、上部と下部の間には、「なぜならば」という接続詞を入れることができるはずです。「(上部の内容)と言える。なぜならば(下部の内容)だからだ。」と順に読み上げ、つじつまが合っているか確認します。

もし、つじつまが合わない場合は上下のロジック関係が正しくなっておらず、ロジカルシンキングが出来ていない可能性が高いです。ここが出来ていないと、相手を納得させる主張を行うことが出来なくなってしまうため、必ず確認するようにしましょう。

根拠に漏れや重複がないか確認する

根拠に重複や漏れがあると、必要ない説明が入ることになったり、不足があることになり、提案の際に致命的になる場合もあります。この重複なく・漏れなくの状態は「MECE(ミーシー)」と呼ばれ、ロジカルシンキングでとても重要な概念のひとつです。

重複がないかどうかは、ピラミッドストラクチャーを見直すことで確認ができると思いますが、漏れがないかの確認はどれくらい相手の立場に立つことが出来ているかが重要となります。ビジネス文章における結論はあくまで推論であり、正しいことを証明するためにロジカルシンキングを行うわけではなく、正しさを「支持」するために行います。
そのため、漏れがないかどうかを決めるのは読み手・聞き手となるのです。相手が意思決定を行うために十分な根拠を出すことが出来ていれば、漏れがないという状態になると言えます。

主張に曖昧な言葉を使わない

ビジネス文章では、ごまかし言葉が日常的に使われがちです。ここでいう曖昧さがあるごまかし言葉は、例えば「見直しを提案します。」「再構築が必要です。」「新規獲得が問題です。」など、具体的なアクションが何であるかを明記しないものをさします。これらの表現は、何について話しているかは伝わりますが、何が伝えたいのかの中身に触れない状態になるため、考えがクリアになる妨げとなってしまいます。

04. まとめ

今回はロジカルシンキングの定義や実務で活かすコツについてご紹介しました。ロジカルシンキングは、相手を納得させる上で重要なスキルであるため、ビジネスシーンで欠かせないものとなっています。習得するのは簡単ではないですが、ご紹介したコツを少しでも意識するだけで伝わり方が変わると思いますので、是非ご参考にしてみてください。

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