【パワーポイントデザインを激的に見やすくする】9つのコツ

column
2022/10/19

<パワーポイントで資料を作成する時、デザインや配置を考えるのに時間がかかってしまう>
<プレゼン資料を作ると、全体的に文字が多く、見にくくなってしまう>
というお悩みの声を数多く聞きます。
パワーポイントのデザインを見やすくするためのコツが分からず、
デザインの試行錯誤に作成時間の大部分を割かれてしまっている方も多いことと存じます。

そこで今回は、
パワーポイント資料のデザインを激的に見やすくする、9つのポイントをご紹介。
ポイントを押さえるだけで簡単に「見やすいかつ、相手に伝わりやすい」資料を作成することができるようになります。

パワーポイント資料作成のノウハウをもっと詳しく知りたい方はこちらも是非ご覧ください▼

<目次>
00. スライドデザインの大原則は「読み手に負担をかけない」こと
01. 徹底して情報を絞る
02. 脳にやさしく配置する
03. スライド内の要素を整える
04. まとめ

00. スライドデザインの大原則は
「読み手に負担をかけない」こと

まず大前提となりますが、「デザイン」とは装飾的な意味合いだけではありません。
パワーポイントのデザインを考える上で最も大切なことは
「読み手に伝える・読み手に納得してもらう」ことです。
そのため、本記事でご紹介するパワーポイントのデザインのコツは
情報を見やすく整理すること、そのための工夫に焦点をあてた内容となっています。

まず、「見やすいプレゼン資料」とはどのようなものでしょうか。
例えば、以下の2枚のスライドを比較してみます。

情報量が多い上スライドは見づらく、下スライドは簡潔でわかりやすいと感じませんか。
情報量が多すぎるとスライド内が煩雑になり、
さまざまな要素の情報を取得し、頭の中で分解し、整理し、要点をまとめて、理解する…
というように読み手の負担が増え、伝えたいメッセージを受け取ってもらいにくくなります。

そのため、資料作成は読み手に余計な負担をかけないようにすることが鉄則です。
今回ご紹介するポイントは大きく以下の3つに区分できるので、順を追ってご紹介して行きます。

【相手に伝わるパワーポイントデザインの鉄則】
・徹底して情報を絞る
・脳にやさしく配置する
・スライド内の要素を整える

01. 徹底して情報を絞る

読み手に伝えるために最も重要なのが、「情報を絞ること」になります。
情報を詰め込み過ぎているスライドは結構目にする機会が多く、苦手な方が多いように感じます。
慣れるまでは難しいかもしれませんが、以下の3つのポイントを押さえることで、スムーズにスライド作成が進むようになります。

【情報を絞る際の3つのポイント】
 ▪️ ワンスライド・ワンメッセージ
 ▪️ 文字や画像は最低限に
 ▪️ 不要な装飾は避ける

ワンスライド・ワンメッセージ

「このスライドは何が言いたいのか分からない」と思われないために、
1スライド1メッセージを意識することがが大切です。

【NG例】メッセージが複数ある
【NG例】メッセージが存在しない

文字や画像は最低限に

前述したように、情報量の多いスライドは、理解するまでに時間を要します。
情報は可能な限り絞り、どうしても必要なデータや補足資料は別スライドで提示する方が親切です。

【NG例】文字やイラストがたくさん

不要な装飾は避ける

ビジネスにおける提案書やプレゼン資料の場合は特に、
装飾や色を多用してしまうと伝えたいメッセージが伝わりづらくなってしまいます。

【NG例】多色・枠線・立体・影
なんとなくで装飾するのはやめて、色や枠線には意味と意図を明確に持たせるようにしましょう。

02. 脳にやさしく配置する

「なぜか見づらい」「自分では分かりやすいと思うのに、他の人に見づらいと言われた」などの
主な原因となるのが、規則性のない配置です。
人の視線の流れを意識した配置をすることで格段に伝わりやすさが変わります。

【脳に優しい配置をする3つのポイント】
 ▪️ 重要なこと、概要は上
 ▪️ 過去、イメージは左
 ▪️ 関連性が高いものは近づける

重要なこと、概要は上

ひとの視線の動きは「左上から右下」に流れる習性があります。
主な動きは3パターンとなっており、この流れを意識した配置を行うことで、誰が見ても分かりやすいと感じるスライドになります。

重要なことは最初に目がいく上部に記載するようにしましょう。

【NG例】言いたいことが一番下

過去、イメージは左

視線の流れは左から右なので、時系列のある内容は「過去を左、現在を右」に配置します。

また、左目で見たものは右脳で処理されるので、
感覚的な写真・イメージ・グラフなどは左側に置くのがおすすめです。

 関連性が高いものは近づける

「読めば分かるだろう」と思って関連あるもの離れた場所に置いてしまうと、
読み手に関連があるものを探す負担がかかってしまいます。
一目で分かるように、関連性の高いものは近づけて配置をしましょう。

【NG例】関連性が高いものが遠い、説明と別枠でバラけている

03. スライド内の要素を整える

色使いなど「デザイン」と聞いて真っ先に思い浮かぶのがこの要素を整える部分かと思います。
プロのグラフィックデザイナーのようなスタイリッシュな資料を作るには+αの知識が必要ですが、
整った印象の資料を作るのはコツさえ抑えてしまえばそこまで難易度は高くありません。

【スライド内の要素を整える3つのポイント】
 ▪️ 色の役割を決める
 ▪️ 徹底して揃える
 ▪️ 文章を読みやすくする

伝わりやすさにも影響するのはもちろんですが、
資料の中身をみる前のパッと見の印象は、この要素の整い方で決まるのでとても重要です。

色の役割を決める

使用する色は数を絞り、それぞれの役割を明確にすることで色に意味を持たせることができます。
使う色は、「背景・文字・メイン・アクセント」でそれぞれ1色ずつ、
そのうち背景と文字は、白・黒などの無彩色が多いので、
「任意のカラー2色+無彩色」でスライドのデザインを作成するようにしましょう。

カラーの選定方法

任意の2色の選び方ですが、メインカラーはコーポレートカラーやサービスのイメージカラーを選定するのが一般的となっています。アクセントカラーはメインカラーの反対色から選ぶと、色同士が引き立ちます。
また、コーポレートカラーが鮮やかな原色の場合はメインカラーとして使ってしまうと強すぎる場合がありますが、その場合は少しくすんだ色味を選定すると使いやすくなります。

参考:色が持つ印象

色ごとに与える印象が異なるので、選定に迷った際には、参考にしてみるのもおすすめです。

徹底して揃える

大きさや配置が揃っていないと、整っていない印象を与えるだけでなく、
間違った認識を生む可能性もあるので、細かい点もきを配るようにしましょう。

【NG例】大きさや配置がバラバラ

文章を読みやすくする

文章は少しの工夫で格段に読みやすくなるので、微調整を怠らないことが大切です。

改行は区切りよく

配慮のない改行はとても読みづらいので、必ず区切りの良いところで改行をしましょう。

行間を空ける

行間を空けないと、どこまでが1文か分からなくなってしまいます。
ただし、1行空けで改行してしまうと行間が空きすぎて不格好に見えるため、「行間のオプション」から設定します。

行間の設定方法

左揃えと中央揃え

左揃えにするべきか、中央揃えにするべきか迷うことがあると思いますが、
「箇条書き」「3行を超える文章」は左揃えとルール化しましょう。

文字配置の設定方法

余白を調整する

オブジェクトに直接文章を書くときは余白をとることでバランス良く見せることができます。
改行・スペースで調整をすると細かい調整ができないので、「配置とサイズ」タブから調整しましょう。

余白の設定方法

オブジェクトからはみ出る文字を見やすくする

どうしても文字がはみ出てしまう場合は、「光彩」を活用することで見やすくなります。

ナンバリングを控える

ナンバリングは強い関連性を意識させるので、多用はせず限定的に使用しましょう。

04. まとめ

パワーポイントのデザインを考える上で重要なのは、
「読み手に分かりやすく伝える・納得してもらう」こと。
伝わりやすい資料を作成するための9つのコツをご紹介しました。

▪️徹底して情報を絞る
ワンスライド・ワンメッセージ
文字や画像は最低限に
不要な装飾を避ける

▪️脳にやさしく配置する
重要なこと、概要は上
過去、イメージは左
関連性が高いものは近づける

▪️スライド内の要素を整える
色の役割を決める
徹底して揃える
文章を読みやすくする

ポイントは理解していても、相手に伝わる資料を作るのはなかなか労力がいることだと思います。
そこでokunoteでは、「成果」に重点を置き、知見の豊富なコンサルタントが構成を組み立てるところからお手伝いする「資料作成代行サービス」を提供しております。

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ブラッシュアップ例


参考
slideshare「見やすいプレゼン資料の作り方 – リニューアル増量版」Yuta Morishige.2022-10-19.
https://www.slideshare.net/yutamorishige50/ss-41321443
森重 湧太. (2016). 一生使える 見やすい資料のデザイン入門. インプレス
https://www.amazon.co.jp/dp/484433963X